【報告③】下川町内見学ツアーをやってみました

今回は、これまでで一番多いゲスト参加者さんのお申し込みを頂き、大変にぎやかに植樹を実施させていただきました。

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せっかくなので、森のことだけでなく、森から出た木材のことも少し知れたらよいかなと思いまして
もしかしたら下川町内の林業・木材加工にかかわる会社さんの見学とかしたい方いるかな?と思いお声かけしましたら、
皆さん大変ご興味持ってくださり、初めて見学ツアーを実施することになりました。

①下川町森林組合さん
https://shinrin.shimokawa.jp/shinrin/
まずは今年の2月に出来たばかりの新しい事務所へ。省エネにこだわって設計されたこの建物は、使用するエネルギーを従来の半分に削減できるのだそう。おしゃれで、それでいて木のぬくもりあふれる素敵な事務所でした。

森林組合さんの一番の仕事は、森で木を育てて、伐採、植林すること。そして、伐採された木を製品にする木材加工も手掛けられています。

事務所とは離れた場所に、森林組合の木材の加工場があります。丸太の円柱加工、芯を抜いてパイプ加工、木炭製造、木材の燻煙処理、チップ製造など、間伐等で伐り出される小径木に付加価値を付ける取り組みをされていました。

何もかも使い切る!というゼロエミッションを貫いている感じが圧巻で、なんとおがくずまで炭にして、「炭素」という融雪剤兼土壌改良剤の商品にされていたそうですが、昨今の人手不足で作り続けることが出来なくなってしまったそうです。(涙)

②森の生活さん
https://morinoseikatsu.org/
森の生活さんは、森にまつわるあれこれを事業化する活動をされています。
具体的には、
①下川町の幼児センター・小学校・中学校・高校での森林環境教育の実施、
②事務所の裏山「みくわの森」の活用、
③地域間交流施設(宿泊研修施設)「森のなかヨックル」の管理運営、
④チップ用材の製材・乾燥・販売事業などなど。

まずは②事務所の裏山・みくわの森を、地域の憩いの場に、またこどもたちの遊びと学びの場に活用するために取り組んでいることについて、森の生活代表の麻生さんに教えていただきました。

一面笹だらけだったのをみんなで刈ったら

日が当たるようになって、

土中に眠っていた種が芽吹いて、

こんなかわいい花々が咲いたんだって

次に④、チップ(紙の材料)・バイオマス(燃料)用材を、小ロットで製材・乾燥し木材として販売する取り組みについてお話し頂きました。「多品種小ロット」で伐り出される広葉樹は、どうしても木材としては販売しにくいので、中には一般材として使えるものがあっても、通常は全部まとめてチップやバイオマス用材として出荷されてしまう。それを、丁寧に使える材を抜いて製材・乾燥し木材として販売しようという試みです。

今回ご参加のゲストの中に、森の生活さんにレストランのテーブル天板をオーダーした方がいらっしゃって、木材の出どころを見学することが出来て、感無量といった感じでした。
チエモクで使っているハンノキも、森の生活さんの乾燥庫で乾燥していただいています。

③フプの森さん
https://fupunomori.net/
フプの森さんは、主にトドマツの葉っぱ蒸留して、エッセンシャルオイルや芳香蒸留水を採り、コスメやインテリア雑貨の製品を製造されています。もともとは最初に見学した森林組合さんの事業で、伐採後廃棄される枝葉も使い切るための事業だったのが、田邊社長により民営化されたんだそう。後ろにあるタンクが蒸留装置。23年前に装置を作ってからずっと、現在も現役の働き者!


手作業で原材料の枝葉を採るのが大仕事。伐採の現場に出向いて採取することもあるそう。大変だぁ。

かわいい広報担当さんが蒸留の仕組みを図で教えてくれました(o^▽^o)ありがとう!

④下川フォレストファミリーさん
https://www.etree.jp/fsc/coc/884/
主に、フローリング・集成材の製造をされている木材加工工場。
木材乾燥・加工を一貫して行っています。

今回はフローリング・集成材の工場を見学。しっかりお掃除されていてとってもきれいな工場!

5S運動の張り紙や、「良い製品を目指して頑張ろう」という横断幕が心にしみる~💛

最新の5軸NC加工機も備えており、フローリング・集成材以外の様々な要望にも応えられる、多機能な工場です。
チエモクでも、フォレストファミリーさんに一部製品の加工をお願いしています。

…と、こんな感じで内容モリモリの下川町植樹ツアーでした。
ご参加くださったゲストの皆様にはとても喜んでいただけたので、やってよかったなと思いました(^▽^)
木のこと、林業のこと、下川町のこと、少しでも伝えられていたらいいなと思います。

最後になりますが、見学を受け入れてくださった各企業の方々、交流会にご参加くださった町内の方々、そして札幌から仙台から旭川からご参加くださったゲストの方々、本当にありがとうございました。

早速「来年もぜひ!」ってお声を頂いておりますので、来年はどうしようか、今からワクワク考えちゃっています。
とにかく続けることが大事ですし、1回だけでも現場に立ったことがあるかどうか、というだけでも全然違うと思います。
もしご興味持たれた方いらしたら、ぜひ良き機会にご一緒いただけたらなと願っています。

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